No.81

2015-06-10

甲南サカヱ屋精肉店

代表者
海﨑孝一
創業
1963年
業種
精肉小売・卸売
住所
神戸市東灘区甲南町3-7-10
電話
078-431-0041
ホームページ
http://www.kobe-sakaeya.jp/
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地産地消とオリジナル商品にこだわる開発型精肉店

事業承継直後の新社長を次々に襲う荒波
 当店はサカヱ屋本店(現:帝神畜産(株))に勤めていた現代表の父・海﨑 孝さんが、1963年に現在地(甲南本通商店街)で独立開業したのがはじまり。阪神・淡路大震災で店舗が全壊したが、得意先の施設を借りてレストラン等への卸業務を再開。再建への陣頭指揮を執っていた現代表の孝一さんが新旧店舗の二重ローンを引き受け、2001年に事業を承継した。

 しかし、就任からわずか10日後、BSE(牛海綿状脳症)が発生。翌年には大手食品会社の牛肉不正表示問題、牛肉の不正買取り問題が発覚するなど、食肉業界の信用はどん底に。商店街の衰退という流れもあり、小売部門を中心に売り上げは毎年減少していった。

卸売と物語のある商品開発で業績を拡大
 海﨑さんが攻めに転じたのは2006年のこと。卸業務の拡大と新規商品の開発を経営目標に定めた。まず卸ではいたずらに大口顧客を狙うのでなく、地域内で小口客を増やし販売効率を下げずに大幅に売り上げを上げることに成功。

 商品開発では兵庫県の認証食品「ひょうご雪姫ポーク」の生産者の1つである上月ファーム(佐用町)に、神戸の有名洋菓子店「神戸ベル」の工場から製造時に生じる端や規格外品を飼料として供給する仕組みを構築した。神戸スイーツで育てた豚肉として販売し、マスコミに何度も取り上げられ、業績向上につなげた。

安全安心と循環型食品に挑戦
 食の「安全・安心」への関心の高まりに対応するため、2012年に商店街内の空き店舗に兵庫県食品衛生管理プログラム(兵庫県版HACCP)の認定制度に適合した工場を新設し、今年度末の認定を狙う。

 また、地元灘五郷の蔵元から出る酒粕を飼料として「ひょうご雪姫ポーク」に与え、その排泄物を兵庫県産山田錦の肥料として活用し、酒を造るという循環型食品の仕組みづくりにも着手している。「これからも地産地消にこだわった商品作りにどんどん取り組んでいきたい」。2代目の挑戦は続く。

(経営指導員 藤原康展)