No.43

2013-06-19

パティスリー・ド・ロマン

代表者
須留原 光浩
創業
1969年
業種
洋菓子製造販売
住所
神戸市長田区二葉町4-7-15
電話
078-611-9580
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伝統を礎に、新たな発想とツールで進化を遂げる洋菓子店

<ウィンドウベーカリーで一躍人気店に>
 同店は、新長田の下町風情漂う西神戸センター街に店舗を構え、彩り豊かな洋菓子を提供している。工場で大量に製造されたケーキが加盟店に配送されるフランチャイズ方式が盛んな時期に創業。目の前でパティシェが焼き立ての生地を見事な手さばきで美しいケーキに仕上げる同店のウィンドウベーカリーは斬新であり、瞬く間に地域随一の人気店となった。
 父で先代の隆弘氏は、「小さな洋菓子店は、作り立てのケーキを手渡しで販売するのが基本です。連日押し寄せるお客さんの笑顔を見るたびにケーキ職人としての誇りを感じました」と振り返る。

<伝統をベースに、地域連携で新商品を開発>
 創業以来、ドイツの伝統菓子フェルトサンドケーキが親しまれている。震災で離散した馴染み客が、懐かしい味を求めて同店を訪れることも多い。二代目の光浩氏は、「お客さんが生まれ育った味を覚えてくれていることに喜びを感じます」と微笑む。定番商品を大切にしながら、新商品の開発にも情熱を注いできた。商店街と市場が集積する地域特性を活かし、近隣の豆腐店に助言を得ながら開発した「クリームとうふ」は人気商品となっている。先代からは、お客様の要望には素早く応える現場感覚の大切さを叩き込まれてきた。店頭には「お誕生日ケーキすぐできます」という珍しい看板が掲げられている。「お店に職人がいるので、急な注文でも即座に対応可能です。10分もあれば仕上げて手渡します」と独自のサービスを語る。

<情報発信で新たな販路を開拓>
 地域に愛される老舗といえども、現状に甘んじてはいられない。光浩氏は、先代が培ってきた洋菓子店の魅力を伝えるべく、ホームページに加え、ツィッターやフェイスブック等の新しいツールを用いた情報発信にも力を入れる。意欲的な情報発信が実を結び、有名百貨店のバイヤーから声が掛かり、催事出店が年々増えている。昔ながらの対面商売を大切に守りながら、ITを駆使した情報発信で新たな活路を切り開くパティシェ親子の挑戦に期待したい。

(経営指導員 納田秀史)