No.47

2013-06-19

田舎そば みゆき

代表者
安井 弘明
創業
1950年
業種
飲食店(日本そば、うどん、きしめん販売)
住所
神戸市中央区栄町通2-10-10
電話
078-331-5952
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愛され続けて60年、柔軟な発想で時代に合った創作そばを

<和菓子屋をルーツとするそば屋>
観光客が行き交う南京町から路地を一本入ると、落ち着いた佇まいの「田舎そば みゆき」がある。同店は和菓子屋をルーツとする。戦前、先代の安井四郎氏が三宮の東門街で和菓子屋を開業、京都の老舗で学んだ「そばぼうろ」が評判となり、小売のみならず、そば屋からも次々と注文が入るようになった。
ところが、取引先のそば職人の巧みな手さばきにすっかり魅せられた四郎氏は、出身地の出石で麺打ちを学び、そば屋への転身を決意。1950年、中央区の栄町通に店を構えた。金融機関や商社が密集する立地環境に恵まれ、サラリーマンを中心に客足は順調に伸び、店は軌道に乗った。二代目の弘明氏は、「出石の和菓子屋に生まれ育った父は、持ち前の器用な手先とそば粉の扱いに慣れていたのが幸いし、数か月で本職を超える技能を身につけたようです」と語る。

<のれんを支える自家製麺と秘伝のダシ>
“打ちたて茹でたて”を掲げる同店は、毎日製麺を行い、大きな鍋で一気に茹であげる。弘明氏は、「麺は繊細です。気候や湿度に配慮し最適な状態で調理しなければたちまち劣化します」と表情を引き締める。
また、そば屋の屋台骨となる風味豊かなダシは、全国から取り寄せるカツオ、サバ、ウルメを先代直伝のレシピで仕込む。「素材が生み出す味や香り、色合いを生かすため、アクが出ないように短時間で仕上げるのが秘訣です」と明かす。50年以上通い続ける常連客も多く、長年にわたって変わらぬ味を提供し続けることの重みを感じる。

<創意工夫でメニューの拡充に挑戦>
同店には90種類を超える豊富なメニューがある。定番メニューに甘んじることなく、夏の「和風冷麺」や冬の「あんかけ八宝そば」など、斬新なメニューを次々に考案してきた。
「今後は、南京町を訪れる観光客や外国人向けのメニューや、高齢化に対応するダウンサイズした単品の組み合わせを増やしていきたい」と時代の流れに対応した新メニューの開発に柔軟な発想力で取り組む。進化し続ける老舗の挑戦は続く。

(経営指導員 納田秀史)