No.66

2014-08-13

寿司かねしん

代表者
新納博史
創業
1968年
業種
寿司(小売、イートイン、宅配)
住所
神戸市東灘区森南町1-15-23
電話
078-411-7881
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母の教えを胸に、地域に喜ばれる商売に邁進

◆乾物店を営みながらの寿司修業
昭和43年、旧森市場(現セルバ甲南山手)で乾物店を営む伯父の手伝いをきっかけに商売を始めた代表の新納博史さん。18歳で伯父から店を譲り受けることになり、乾物に替わる収益の柱として寿司の販売を決意した。取引先の寿司店の主人に頼み込み、商売を続けながら足繁く通い、寿司職人としての技術と知識を学んだ。
こうして始めた寿司の販売は滑り出しから好調で、連日売り切れが続き、店は活況を呈した。平成13年には現在地に移転し、1階を店舗とする自社ビルを建設した。

◆夫婦二人三脚で店を守る
持ち帰りをメインに配達とイートインの4席を構える「かねしん」。30年間連れ添う妻・ちづ子さんと二人三脚で店を守ってきた。
「女房はパートナーであり、共同経営者」と語る新納さん。時には商売の方針などで激しく意見がぶつかり合うこともあるという。看板商品はちづ子さんがレシピを考案した「ばら寿司」。 七種の具材を使用し仕込みに手間を掛けている。ピーク時は店の売り上げの3割を占めた自慢の逸品だ。
「今でも、『ばら寿司で店をここまで大きくした』と冗談めかして言われる」と笑顔をこぼす新納さん。夫婦の絆は強い。

◆母の教えを次代に託す
「積善(せきぜん)の家に余慶(よけい)あり(善行を積めば、子々孫々まで報われる)」。幼い頃から母に繰り返し言い聞かせられたことわざである。
新納さんは今でもこの教えを胸に、利益よりも、商売を通じてお客や地域住民に喜んでもらうことを第一にしている。単身の高齢者や足の不自由な方からの注文には、採算を度外視しても配達を行う。また、利益を削って厳選素材を使い続けるのもその表れだ。その人柄に惹かれた地域のお客が、ひっきりなしに店を訪れる。
現在、次男の慶彦さんが川西の料亭で修業を積んでおり、料理人として腕を上げた息子に店を譲るという夢も膨らむ。新納さんの積善は慶彦さんに引き継がれていくことだろう。

(経営指導員 小林和弘)