No.67

2014-10-20

伊丹食品㈱

代表者
伊丹一雄
創業
1977年
業種
飲食店(うどん、そば、丼)
住所
神戸市長田区若松町5-2-1-123
電話
078-642-0193
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「店の繁栄は地域とともに」

〔飲食業への事業転換〕
 創業者の伊丹一雄さんは、現在の〝鉄人28号モニュメントの左足がある辺り″で靴卸売業を営んでいた。1977年、大丸新長田店の出店を契機に、うどん屋も開業。店は実家が豆腐屋で接客に慣れた妻の幸子さんに任せていた。

 しかし、靴業界は低価格の輸入品などに押され年々厳しさを増していき、93年に靴卸売業からの撤退と飲食業一本でやっていくことを決意。お客に喜ばれる料理を提供するため、あらためて修行も始めた。

〔商店街を再生させる熱い思い〕
 夫婦二人三脚で切り盛りしていた店は、阪神・淡路大震災で全壊したが、同年5月には仮設店舗で再開させた。その一方で、設立当初から新長田一番街商店街の副理事長を務め、のちに理事長に就任する伊丹さんは、少しでも早く地域を復興させるために、商店街の立て直しにも奔走した。

 「なんでも思いついたらやっていく」と、有言実行が信条。街や商店街の復興、発展にがむしゃらに取り組み、一つ一つ成果を挙げてきた。

〔地元と観光客に支えられて〕
 「ぼっかけカレーうどん」は、自慢のだしで長時間煮込んだ「ぼっかけ(牛すじ)」が、カレーと麺にからみ合い、相性抜群と地元客から親しまれている。「材料を惜しんだらいかん。お客さんは口コミで増えていくものだ」と伊丹さん。

 最近では、アジアのガイドブックに紹介され、香港、台湾などからのお客も増えている。上海で生まれ17歳で帰国した伊丹さんには、中国は第二の故郷という思いがある。30年間以上学んでいる中国語を活かした接客で、中国人観光客にも自慢の商品を堪能してもらおうと、さらに意欲を燃やしている。

 鉄人モニュメントを見るたびに、かつてその場所で商売をしていたこと、震災による店舗の全壊、街と店舗の復興など、これまで歩んできた道のりを思い出さずにはいられない。しかし、その眼差しは地域の将来もしっかりと見据えている。

(経営指導員 納田秀史)