No.90

2016-02-25

株式会社有馬せんべい本舗

代表者
浅井悦子
創業
1957年
業種
菓子(有馬せんべい等)の製造・販売
住所
神戸市北区有馬町266-10
電話
078-904-0481
ホームページ
http://tansan-senbei.com
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昔ながらの製法を守り続ける心意気

すべてが手作り、こだわりの炭酸せんべい
 同社は1957年に有馬温泉で創業。有馬温泉の銘菓と言えば明治時代より受け継がれる炭酸せんべいがよく知られているが、同社の主力商品である「炭酸泉煎餅」は、創業以来、厳選された小麦粉などの素材と伝統の手作りにこだわった逸品で、観光客をはじめ、地元住民にも広く愛されている。製造には有馬温泉の湯の成分である炭酸水が使われ、軽い歯ざわりと気品ある風味が特徴だ。

専業主婦から一念発起、販路拡大に奮闘
 商品に定評ある同社だが、一時、販売が伸び悩み、また阪神・淡路大震災の際には経営の危機に直面した。そんな中、2代目で現社長の浅井勝吉さんとともに販路拡大、業績立て直しに取り組んだのが妻の悦子さん。
 専業主婦から一念発起し、全国のお客様に美味しい炭酸泉煎餅を知ってもらおうと、自ら先頭に立って営業を始める。
「何もかもが初めてで、必死でした」と当時を振り返る悦子さんだが、少しずつ販路を開拓し、業績回復を果たした。今では全国有名百貨店をはじめ大手免税店などでも取り扱われるなど、販売網の全国制覇を達成している。

職人や地元への感謝を忘れず、新たな挑戦
 現在、後継者となる、娘の里枝さんを中心に伝統手法を守りながらも時代のニーズにあわせた商品開発に積極的に取り組んでいる。カナダ産メープルシロップを練り込んで焼いた「TANSANメイプル」や、急増する外国人観光客の嗜好にあわせて宇治抹茶を使用した「大茶会クランチチョコレート」など、炭酸せんべいの新たな味を発信しており、今後が楽しみだ。
 今日も店舗では煎餅の入った缶をひとつひとつ手で梱包し、紐で結んでいく。「感謝を忘れず、心のこもった美味しい煎餅を作り続ける」という信念のもと老舗の歴史は続く。

(経営指導員 石上賢一郎)