No.70

2014-11-07

奥本工業株式会社

代表者
奥本 明展
創業
1967年
業種
製缶、配管、工場内での機械整備、メンテナンス工事
住所
神戸市兵庫区浜中町1-4-8
電話
078-681-5077
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小回りの利く現場密着型経営

不断の努力で身につけた高い技術力
 現代表の父・奥本三郎さんが創業した同社は、近隣にあった食用油脂を扱う食品加工会社の協力企業としてスタートを切った。工場内の製缶・配管工事をはじめ、食品機器の設計・製造・取付・補修から、非鉄金属のTIG溶接まで、業務内容は多岐にわたる。

 2代目の明展さんは、高校卒業後、1年間自動車メーカーで経験を積み、同社へ入社。大阪・泉佐野にある取引先工場で10年間がむしゃらに働き、製缶・配管等に関する技術を貪欲に学び、技術者としての腕を磨いた。こうした努力が実を結び、明展さんの技術力は取引先から高い評価を受け、特に、食品生産工程に欠かせない搬送部品である「シュート」の製造では、高いシェアを確保した。

小回りの良さを生かして厚い信頼を獲得
 規模が異なる複数の協力企業の中で、奥本さんは同社の強みを「小さな会社だからこそ、小回りが利くこと」と断言する。
取引先からの緊急連絡は、盆や正月など休日も関係無く、昼夜も問わない。取引先工場の製造ラインが突然故障した際には、いち早く現場へ駆けつけ、3日間徹夜で作業を続け、再開に漕ぎ着けた。阪神・淡路大震災の復旧対応では、自社も被害を受けているにも関わらず、不眠不休を厭わず取引先工場の復旧作業にあたり、早期復旧を成し遂げた。

 事務所には、取引会社が当時の功績を称えて贈呈した「感謝状」が掲げられ、同社に寄せる信頼の高さを物語っている。
 「取引先から選ばれ続ける為に、技術はもちろん、フットワークの軽さを生かした柔軟且つ迅速な対応を心掛けている」と奥本さんは強調する。

裏切らない「信用」と次代への継承
 昨今、製造現場での技術者の高齢化と若手技術者不足が懸念される中、同社では、現在2名の若手職人が着実に成長しているが「中小製造業は人材不足により、企業の存続が危ぶまれる。新たな人材を確保し、技術や経営理念を継承させたい」と、奥本さんは先を見据える。

 同社はこれまで、取引先からの「信用」を何よりも重視し、実績を重ねてきた。半世紀にわたって積み重ねられた「信用」に裏付けられた確かな技術を継承していく姿勢は、配管パイプのように、次代に太くしっかりと引き継がれていくだろう。

(経営指導員 小林和弘)