No.49

2013-11-28

コヤマ工芸

代表者
小山 利和
創業
1972年
業種
各種看板製作施工、大型インクジェット出力
住所
神戸市灘区大石東町6-1-3 
電話
078-881-9866
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顧客と家族との「絆」が支える経営

看板設置数は万単位
 灘区大石東町を国道43号線沿いに行くと、緑色の建物に掲げられた「コヤマ工芸」の看板が目を引く。代表を務める小山利和氏は看板製作会社で経験を積み、昭和47年に独立、自宅の庭に建てた作業所からスタートした。
 当初は、広告代理店や大手飲料水メーカーから受注する酒販店の看板が中心だったが、駅内の広告看板など一点物の屋外広告看板も多く手掛けるようになり事業を軌道に乗せた。今までに設置した看板は、数万点に及ぶ。

危機を乗り越えた妻の支え
 同社の強みは、看板の製作から設置まで一貫して対応する体制にある。鉄の成形加工や溶接なども自社で行い、全ての工程を自社で完結することでコストを抑え、且つスピーディな納品を実現している。
 創業から40年、着実に実績を積み重ねてきた利和氏にとって、妻千鶴子氏の存在は何よりも大きい。
阪神・淡路大震災で作業所は全壊、売り上げも大幅に減少し会社存続の危機に見舞われたが、「体力には自信がある」という千鶴子氏が看板設置の高所作業など危険な作業も臆することなく引き受け、夫婦二人三脚で苦境を乗り越えてきた。

顧客からの「信頼」と家族の「絆」
 IT技術の進展や他業種企業の参入など、経営環境は厳しさを増しているが、利和氏は先行きを悲観することはない。その理由は長年築いてきた顧客との厚い信頼関係にある。
 取引先からの「信頼」を何より重んじる利和氏。その誠実な仕事ぶりに、注文は途切れることがなく、紹介や評判を聞きつけた新規注文も多い。「自ら営業活動をしたことがない」と言うのも頷ける。
 もう一つは、「家族」。夫唱婦随で会社を支えてきた千鶴子氏と、今では熟練の域に達した二人の息子。後継者不足が問題となる中、次代を担う2本の屋台骨は、利和氏にとって何よりも心強い。意見がぶつかり合うこともあるが、いざという時には一丸となり難局を乗り越える家族の力。顧客と家族、この二つの「絆」こそ、まさにコヤマ工芸の「看板」である。

(経営指導員 小林和弘)